• 株主対談|農林中金×アグリゲート

    農林水産業のリーディングバンク、
    農林中央金庫が出資しての約5年間と、これからについて

     

    アグリビジネス投資育成株式会社(農林中央金庫)伊藤 豪 氏

    アグリビジネス投資育成株式会社(農林中央金庫)塚田 昌広 氏

    株式会社アグリゲート 代表取締役 左今 克憲

     

    ※農林中央金庫が保有する株式は、「農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法」の改正等を踏まえ、2022年2月にアグリビジネス投資育成株式会社へ移管されました。

  • 左今:

    本日はどうぞよろしくお願いします。

    2017年9月に、生産法人や食農関連企業との連携を目的に、農林中央金庫さんに出資していただきましたが、当時も担当してくれた伊藤さんに、改めてアグリゲートへの期待をお話していただこうと、本日はお時間をいただきました。今後の展望に重心を置いてお聞きできたら。

     

     

  • 当時、なぜアグリゲートに出資しようと思われたのかー

  • 伊藤氏:

    アグリゲートとの最初の出会いは、全農さんから六次化ファンドの検討で左今さんを紹介されたのがきっかけでしたね。左今さんとお話して、自分が普段目にしている農産物は綺麗で形も整っているけれど、実はその状態が希少だということが分かるようになりました。

     

    既存の流通に乗らない、溢れているものに価値を見い出して販売すれば、農家さんの手取りになるという話に納得して、投資の検討を始めたのが当時の経緯だったかと思います。

     

    商品のストーリーを伝えて店舗で売るという販売のやり方も、当時の「コト消費」の時流にあっているなと思って。都会の八百屋は一見ミスマッチだけど、コミュニケーションを取りながらモノを買いたい消費者は一定数いるし、世の中のニーズにあっていると評価させて貰ったかたちです。

  • 出資するうえで、農林中央金庫としての期待はどこに?ー

  • 伊藤氏:

    農林中金(アグリ社)は出資にあたって投資リターンだけを求めているわけではなく、出資先の事業成長が日本の農林水産業にどんな好影響を与えるかも検討しています。そしてアグリゲートのように出資させていただいた会社様には、その事業成長をしっかりサポートさせていただくことを考えながら、取り組んでいるかたちですね。

     

    実際、福島県の農業法人協会と一緒に取り組んだ商流づくりは、メディアに取り上げられて話題になりました。農林中金としても一緒に汗をかいてやったと評価をいただき、農林水産省にも取り組みとして報告しまして、Win-Win-Winの関係ができたと思っています。

     

    アグリゲートに引き続き期待するのは、販売の強みを活かして、横の連携を拡げて深めて欲しいということですね。生産者さん、市場関係者などのネットワークに働きかけてビジネスを拡げて欲しいし、そのネットワークに我々も入れて欲しいということです。新しい農林水産のバリューチェーンを一緒に創っていく仲間だと思っていますよ。

  • 出資後のアグリゲートの紆余曲折と、必要な人材マネジメントとは?ー

  • 塚田氏:

    自分がアグリゲートに関わらせて貰ったのが2020年4月頃からですが、当時アグリゲートは拡大路線を中断して、戦略的に縮小へ舵を切ったタイミングだったかと思います。経営者としては、相当きついご判断だったんだろうなと。

     

    ただ、左今社長のパーソナリティや理念、経営の考え方に対して、株主含め色々な考え方をする人たちからの支持や理解が得られて、その難局を乗り越えられたと見ています。最終的には、経営者としての資質が非常に重要なんだろうなと。

    舵を切った目的は既に果たせていて、ここからブラッシュアップや拡大に向かっていくところを期待させて貰っている感じですね。

  • 左今:

    縮小するに至った経緯ですが、起業して思い描いていたのと一番違ったのは、人材マネジメントのところですね。新卒で入社した会社は、そもそも利益率が高い人材業界で、やる気がある人に強烈なマネジメントをすれば結果が出るという構造でした。一方で食農業界は、低い利益率を考えながら上げていく必要があって、オペレーション含めて丁寧に組み立てないといけないのに、自分は構造や枠組みだけ作って、後はメンバーに任せるということを繰り返してしまって。結果、組織がめちゃくちゃになってしまったんですよね。

     

    今は、社長としての自分、事業マネージャーとしての自分、SVとしての自分、何重人格も使い分けて、全員とコミュニケーションを取りながら、誰が何を考えているかレベルまで把握している感覚で、そこまでできるサイズに縮小した感じです。

    伊藤氏:

    人材マネジメントは、集まるひとが変わるとそのマネジメントスタイルを変えていかなきゃいけない、完全な正解がない難しさはありますよね。左今さんに共感するひとにまずは来て貰って、頭を使って指示待ちじゃないように育てていかないと。

    左今:

    一時期、採用には慎重になり過ぎていましたね。今は、すごく対話を大事にしていて、このひとと働けそうか?一緒に働きたいと思えるか?というのを、入社後のお互いのブレをなくすために、複合的に見させて貰っていますし、求職者側にも同様に見てもらえるように心がけていますね。

    伊藤氏:

    学生が外から知る会社像と、実際に働く方の現実には違いがあることが多いと思います。こうしたギャップを埋めるうえで、インターンのような機会提供は大事ですね。規格品と規格外の違いや流通の構造は入ってから覚えればよいですが、まずは青果流通に興味や関心を持ってもらえるかということと、青果流通業界の中でもアグリゲートで商流や物流を作ってモノを売ることを楽しいと思えるかどうかが、大切ではないですかね。

  • 今後のアグリゲートの展望についてー

  • 左今:

    今まさに「旬八青果店」という業態の最後の仕上げ段階に入っていると思っています。例えば市場のセンターを使わない等の大型経費を削ることで、無理矢理にでも目先の利益を出すことはできますが、それでは拡大に耐えられないんですよね。今は小型車に中型エンジンを積んでいるような感覚です。ここを乗り越えられる状態になれば、後は店舗拡大すればするほど高収益になっていく構造かなと。

     

     

    旬八青果店は、どれだけ生産者さんに歩み寄れるかが大事で、それができるのが八百屋という業態だと思っています。

    福岡の卸事業者さんと最近話していたんですが、一般的なやり方だと商いは納品先都合の規格になりますし数量もガチガチに指定されるようなんです。なので、それに合わせて作ろうとしますから、基本的には過剰生産をします。当然ながら、足りなければ無理矢理にでも集めて出すという構造で、取引額は億単位でも、至るところにコストがどんどん上がってしまう火種があって、将来も続けられるのか不安、なんてことをおっしゃっていました。

     

    アグリゲートは、生産者さん側の状況まで見て、ここまで扱えればいいよね、これを出せたらいいんじゃない?というのが出来るし、それを青果だけじゃなくて、肉や魚などの他カテゴリにも拡げられたらいいかなと。更に加工を内製化できれば、関わってる人たちにちゃんと還元できるような利益体質になれます。

    なので、株主の皆さまと連携やお力を借りて、どう乗り越えるかのフェーズだと思っています。

  • 塚田氏:

    コロナ禍でオンライン産直を使ってみて、物流がネックだと良く分かりましたね。アグリゲートはリアル店舗を持っているのが強みで、オンラインとリアルの丁度良いポジショニングではないですかね。オンラインが拡がったことで、リアルの良さや強みは改めて見直されるんじゃないかなと。

    やはり仕入のところで我々を活用して貰って、地域や産地の魅力を伝えていく連携の部分が一番重要かなと思っています。

  • 旬八青果店を起点とした、ビジネスモデルの可能性ー

     

     

     

  • 伊藤氏:

    農産物はその時期が来ると収穫することになるので、受注を受けてから収穫して発送するということは、難しい領域なんですよね。規格外も一定量は生じるものなので、そうした商品でも価値を見出して販売してくれる旬八青果店という存在は重要だと考えますし、事業も少しずつ形になってきていると思います。

     

    店舗の立地やその店舗のお客様特性にあわせて売り方や接客は変わると思いますが、ベースとして誰もができることと、各店長や従業員の方が自分独自の味付けをすることを、「仕組み」として確立できたら、組織としての成長が加速するんだろうなと思っています。

    左今:

    「型」をブラッシュアップしながら作る一方で、時代の変化に応じて試行(思考)できる人材育成を、アグリゲートとしてはテーマに掲げています。

     

    自社のマネジメントを仕組み化する一方で、マネジメントリスクがない外部に対しては、仕入や教育のプラットフォームを提供するかたちでビジネスが成り立つんですよね。

    例えば、発注システムを解放してアグリゲートが仕入れてあげれば、アグリゲートが掛けている大型経費のセンター代やバイヤー人件費が掛からず、利益が出しやすくなります。売り方を学びたいなら、旬八大学で教育コンテンツも提供すれば、八百屋をやりたい個人や、食に参入したい企業がお店を出せるようになります。

    自分たちでやる部分と、パッケージとして提供できる部分、どちらも拡げ方としては出来るなと思っているんですよね。

     

    店舗に話を戻すと、スーパーマーケット協会のデータによると、800平米以下のサイズの客単価が1500~1700円くらいで、旬八青果店は10分の1以下のサイズですが、1200円くらいの単価は狙えるはずで、イベントなどで波を起こすと実際タッチするんですよね。なので、日常生活の中でいかに楽しんで貰えるかの食卓提案が大事で、お客様が喜んでくれる目新しい商品を並べ続けることかなと思っています。

    伊藤氏:

    アグリゲートはアグリ社にとって、規格外も含めた青果流通のパートナーですので、今後も弊社の出資先等の紹介を通じて、事業成長のお手伝いを続けていきたいと考えています。

    左今:

    是非とも、引き続きどうぞ宜しくお願い致します!

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